五行易で判断が非常に難しい例として、まず筆頭に上がるのは
太過(たいか)
※太旺(たいおう)ともいいます
ですね。
太過とは、用神や原神が月日と同じ五行か生じられて、その上卦の中で二つ以上現れていることを指します(例外もアリ)
簡単にいえば、ある五行が強すぎて逆に弱くなる現象のことです。
※太過については→五行易実践編②へ
陰陽の性質として、強いのは陽、弱いのは陰です。
ある五行が強すぎれば、陽から陰に変わっていくということで、凶に変わりやすくなります。
太過の判断には、五行易を学んでいるみなさんも苦労しているかと思います。
私もかなり苦労しましたが、いまでも判断に非常に悩む時があります(汗)
なので、今回は太過の例を出して、具体的な判断方法を説明していきたいと思います。
それが、この卦です↓
これはある人が、仕事用のサンダルを買おうとして占った例です。
買い物の占いの場合は、日用品や電化製品などの場合には妻財を用神としますが、洋服や車の購入の場合は父母を用神とします。
今回の場合はサンダルですから、父母を中心に見ていきます。
父母未土は卦中に再現して、初爻と五爻にあります。
初爻は足の爻位で、五爻は道の爻位です。
そして、世爻の原神でもあり、十二運では金の冠帯(かんたい)です。
冠帯には『身につける・服を着る・衣類』などの意味があり、爻位の意味と合わせて、父母未土はサンダルを表現していることになります。
次に父母の強さを見ていきます。
月建、日辰共に土の五行で、父母未土も二つあり、全部で四つで非常に強いです。
しかも原神である官鬼巳火も二つあり、これは用神が強すぎて太過の可能性が高くなりました。
しかし、月建は丑土です。
丑土と用神の未土は、相冲関係で月破になり弱くなります。
官鬼巳火も空亡であり弱くなります。
なので、用神が太過では無くなり(強すぎない)このサンダルは買って良いと判断すると・・
間違えます。
もともと、靴や衣服の場合には、見た目や機能性も重要ですが、
自分にフィットするか?
が一番重要になります。
要するにサイズですね。
この場合は通販ですから、試し履きできません。
もう一度、父母未土を見て見ましょう。
初爻は足で五爻は道です。
父母の五行は土で、世爻は占った本人で、土は金を生じて良い組み合わせです。
五爻に青竜があるのも、良いサンダルだということがわかります。
が、青竜には『痛い』という意味があります。
父母未土は世爻の原神であり、自分の気持ちも表します。
五爻の変爻が世爻と同じ五行に変わったのも、その意味を強めます。
そして、月建に冲されて月破です。
月破は『破れる・ぶつかる』の意味があり、すなわち
サイズが合わない
ということです。
そのことで、本人が
足が痛い
と感じるのです。
そして占いの結果ですが、本人は通販で取り寄せて見たものの、サイズが小さく足に合いませんでした。
そのサンダルを返品して、サイズが大きいものに交換してもらったのです。