五行易的 ”山火賁” の見方(64卦シリーズ-50)

前回は不動の意味のある艮為山でしたね。

不動といえば、北斗の拳に出てくる南斗五車星の一人、山のフドウを思い出します。

山は動かないから山なのです。

案の定、山のフドウが動いたら、ラオウ軍にやられてしまいましたが・・・

 

今回は

 

 

山火賁(さんかひ)

 

 

です。

上半分の外卦は艮(ごん)です。

艮は山→動かない→止める→固定する、の意味になります。

下半分の内卦は離(り)です。

離は火→明るい→輝く→美しい、という意味になります。

山火賁の『賁』は飾りの意味であり、美しいものを固定する、すなわち装飾品を飾るということです。

 

爻位や六親の組み合わせを見てみれば、世爻は初爻で官鬼があります。

世爻は自分で、官鬼は官職であり、また名前の意味がありますから名声です。

初爻は一番下の爻位ですから、官職が低いことを表します。

四爻は門の意味があります。

世爻の官鬼卯木と四爻の兄弟戌土が相合します。

門の前でわざわざ自分が官職を持ったと、道行く人に知らせることであり、外観を飾りアピールする象です。

その為、この卦は勝ち気、誇張、外剛内柔、表現、輝く、装飾、ファッションなどの意味があります。

山火賁は基本的には悪い卦ではありませんのでご安心ください。

ただし、外側を飾る意味がありますので、物質面は充実しているのですが、精神面はマニエリスム美術みたいに空虚になりやすいのでご用心ください。

個人的にはマニエリスム美術は嫌いではありませんが。

 

また、この卦は六合卦で、初爻と三爻、二爻と四爻、三爻と六爻の十二支同士が相合関係になります。

ですから、六合卦の卦象として、引っ張りあう、惹かれあう、結合、仲良し、安定、長続き、腐れ縁などの意味があります。

五行易は月日の十二支からの影響を見て、用神が強いか弱いかで吉凶を判断しますので、下記の説明は鵜呑みにせず、参考程度に留めてください。あくまで、卦自体の象、六親、爻位の関係性から見た仮の吉凶ということです。

 

 

仕事運 ★★★★   用神は官鬼

官鬼は初爻にあり、官職は低い意味ですが、官職が低いことで有利な面があります。

それは、ある程度の自由さです。

本当に好きなことは偉くなってからやればいいという意見がありますが、それは違います。

偉くなってしまえば、たくさんの人の注目を浴びることになってしまい、好き勝手に振舞えません。

なので、今のうちに上司の目を盗み積極的に自分のやりたいことを試しましょう。

 

 

異性運

男性の場合★★★★   用神は妻財

良いです。

妻財の五行は水であり、世爻の木を生じています。

その上、世爻(自分)と応爻(相手)が相合関係であり、相性が良いです。

しかし、妻財が三爻と五爻に二つあり、他の女性に目移りしやすく、官鬼も二つあり、相手も同様です。

原神である子孫申金が伏神で隠れて、世爻と応爻が相剋関係で、長く付き合えば不和が出やすくなります。

また、この卦は六合卦です。

六合卦は異性運で出ればモテるという意味になり、異性関係で誘惑が多くなりやすいです。

 

女性の場合★★★★  用神は官鬼

良いです。

世爻に官鬼がありますので、自分のところに男性がいて、しかも相手のことを気に入っています。

官鬼が卯木で、陰の木であり、優しいタイプである可能性が高く、山火賁はファッションの意味がありますから、外面を気にするタイプかも知れません。

しかし、兄弟が応爻にあり、官鬼卯木と相合して、集まりの意味のある六合卦があります。

これは、友人関係が多い暗示であり、あなたより友人関係を優先しやすい傾向があるかも知れません。

 

 

金運 ★★★★  用神は妻財

良いです。

妻財が二つあり、五行は水で世爻の木を生じています。

世爻を生じるということは、お金が入ってきやすいということです。

生じる関係というのは、剋する関係とは違い少し作用するスピードが遅くなります。

なので、少ない金額が安定して入ってくるという意味になります。

もちろん、妻財が弱ければダメですが。

 

 

学業運 ★★★  勉強、資格などの用神は父母、試験は官鬼

勉強・資格運はイマイチです。

用神の父母午火は二爻に伏神として二爻に隠れています。

隣にある飛神の兄弟の五行は土です。

火→土ということで、飛神にエネルギーを漏らされる関係なので、父母が弱くなります。

そうすれば、父母が隠れたところから出にくいことになり、不利になるのです。

試験運はまあまあです。

世爻に合格の意味のある官鬼があるからです。

しかし、成績の意味のある父母が隠れて、勉強が進みにくい状態ですから、自分が思った学校には入りにくい暗示です。

なので、見直せるのであれば、少しランクを下げ、他の学校も視野にいれたほうが良いかもしれません。

 

 

外出運 ★★★★ 用神は世爻

良いです。

基本、六合卦は安定、集まりの意味があり、応爻は目的地で兄弟は友達で、友人と出かけやすい暗示です。

世爻が応爻を剋する関係も悪くない組み合わせで、世爻の忌神である子孫申金も隠れて弱くなりやすいのも良いです。

 

 

創造力・アイデア運 ★ 用神は子孫

悪いです。

世爻に官鬼があり、妻財に生じられて、応爻の兄弟にも相合して、仕事、お金、異性、友人などに恵まれている象ではあります。

が、子孫は楽しい・表現の意味があり、子孫申金が隠れて伏神で、心から充足感を味わえません。

六合卦は周りに合わせてしまっている意味があり、本当に自分のやりたいこと(子孫)が隠れてしまっているのです。

 

 

健康運 用神は世爻

世爻が初爻で足の意味です。

世爻と同じ五行が六爻にもあります。

六爻は頭です。

五行は木で痛いという意味があり、足の痛み(神経痛)や頭痛が出やすい象です。

 

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