爻位(こうい)の意味

えー、爻位(こうい)についてわかりやすく説明してほしいとの要望がありましたので、書いていこうかと思います。

 

爻(こう) とは八卦の元になる陰陽の棒のことです。

 

これは陽です。

これは陰ですね。

 

 

爻位とは、読んで字のごとく『爻の位』で、位とは階級を表します。

易をコインで立卦(擲銭法)するときは、一回目は初爻、二回目は二爻、三回目は三爻・・と陰陽を記録していきます。

 

 

実はこの記録していく順番が、物事の発展過程自体をそのまま表しているのです。

なので、時間経過も表しますし、位の意味もありますから、低級から高級などの階級も表します。

会社で例えてみると、最初は平社員ですが、係長→課長→部長→社長→会長と島耕作ばりに除々に役職が上がっていくことです。

 

基本的には、

・時間経過(初爻が始まり、六爻が終わり)

・上下(初爻が下、六爻が上)

・遠近(初爻が近い、六爻が遠い)

・内外(初爻~三爻は内、四爻~六爻は外)

 

を表現すると覚えておいてください。

 

卦は二次元(平面)ですが、爻位を組み合わせることによって、立体的な意味(三次元+時間=現実)を捉えることが可能なのです。

これが、爻位が表す意味です。

 

さて、爻位というのは、五行易で具体的な象をとるときに無くてはならないものです。

五行の強さだけ見ても、吉凶はある程度はわかります。

が、爻位を使わなければ、具体的な意味を卦から読みとれないのです。

爻位が表す象意(卦の構造を物や事象になぞらえたもの)ということで、爻位象(こういしょう)、または爻象(こうしょう)といいます。

 

それでは、初爻から順に説明していきましょう。

 

初爻

人物:子供、平社員、部下、使用人

人体:足、つま先、考え方

場所:幼稚園、田舎、農村、井戸、土台、地面、地下、隣

 

二爻

人物:係長、妻、夫、夫婦、小学生

人体:足、脚、生殖器、胆嚢、腸、臀部

場所:家、部屋、キッチン、庭、町、町役場

 

三爻

人物:課長、中学生、兄弟、従兄弟、友人

人体:お腹、腰、肝臓、腎臓、胃

場所:ベッド、ドア、玄関、都市、市役所

 

四爻

人物:部長、高校生、母、おじ、おば

人体:胃、脾臓、肺、心臓、胸、背中

場所:玄関、窓、トイレ、都会、県庁、高校、専門学校

 

五爻

人物:社長、会長、上司、大学生、首相、父、人

人体:五官、顔、首、肩、胸、食道、気管支

場所:道路、旅館、ホテル、首都、大都会、大学、都心

 

六爻(上爻)

人物:退職者、相談役、老人、祖先、神様、仏、霊

人体:頭、手、腕、肩、髪

場所:壁、隣との境、屋根、お寺、お墓、外国、国境、仏壇、天

 

基本的な爻象はこんな感じです。

占う内容によっても爻位の読み方は違ってきますし、世爻や応爻、六親、各十二支の関係性、八卦自体の意味もありますので、それらも含めつつ総合的に見ていかないと、もちろん適切な判断は出来ません。

ですが、爻位の基礎的な知識は超重要ですので、とりあえずマニュアル的に覚えていても損はないです。

7件のコメント

  1. 爻位の説明ありがとうございます。
    例を見ると、よく大黒天さんが使われる意味がありますねー。
    一概に爻位と言っても、本当にたくさんの象意がありますよね。
    その中でも大黒天さんがよく使われる一覧が知りたかったので、
    大変参考になりました!
    これ中心に覚えていきます。

  2. 爻位とても参考になりました。ありがとうございます。人物・人体・場所と見ていくのですね!

    一つだけ意味が難しいのがあります。

    初爻の人体の意味なんですが、【足・つま先・考え方】とありますが、

    足とつま先は下の方で理解出来たのですが、”考え方”と云うのが、なぜ

    初爻なのか難しいです。

    上ではなく下で”考える”か意味を教えて下さい。

    1. 初爻は物事の始まり、誕生の意味があります。
      人間が何かしらの行動するときは、最初に考えますよね?
      そういうことで、初爻は考え、心、頭の意味にも派生します。

  3. 考えだから、上爻では?と思っていました。
    納得致しました。
    ありがとうございます。

  4. 追加です。
    初爻(思考)+水(知恵)の五行、辰土(水の墓)、丑土(子水と相合)、寅木(亥水と相合)などの時に頭の意味が強まります。
    それと、内卦と本宮が乾の場合にもです。

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