五行十二運について

リクエストがありましたので、今回は五行の十二運について書きたいと思います。

 

五行の十二運は平たくいえば、五行を生命と見立てた場合の一生の流れです。

長生で五行が生まれ、産湯に入り、ぐんぐん成長して、帝王で強さのピークを迎え、次第に衰えて、病気になり、死んで、墓に入り・・

その一連の流れを 長生、沐浴、冠帯、臨官、帝旺、衰、病、死、墓、絶、胎、養、の十二の状態、すなわち十二運と呼びます。

 

五行易では、月日の生剋で吉凶を見ていきますから、十二運だけでは吉凶を判断しません。

どちらかというと、吉凶に関わる強さの表現というよりも、具体的な事柄の表現です(例外もありますが)。

例えば、病気にかかったときに、十二運の病が動爻になれば、病気の性質や原因を表したりします。

 

でも、十二運全部を使う場合は少ないので、ここでは良く使うものに絞って説明します。

上級者になれば、その時の卦に応じて必要な情報を抜き出し使っていくのですが、初心者の方はとりあえず、これから説明する十二運を覚えておきましょう。

 

 

長生: 生まれる、みなもと、助ける、育つ、援助、発生、食べる

基本的に、長生には用神を強くする十二支が配当されていますので、良い意味になります。

しかし、金の五行の長生は巳火になり、火の五行になり金を剋してしまい、判断する場合は注意が必要で、特に申金の場合(刑の関係も絡むので)は悪い意味になりやすいです。

用神が弱くても長生が一つだけ動爻になれば、助けを得るということになります。

 

 

沐浴: 入浴、裸、脱衣、恩恵、セクシー、潤い、光沢、なめらか

これも、基本的には用神にとって有利な十二支になります。

が、金の場合は午火になってしまい剋されてしまうので、良くないです。

沐浴は恋愛運で良く使いますので、覚えていたほうが良いでしょう。

裸になるような親密な関係を表しますので。

 

 

病:  病気、嫌なもの、怖い、怪我、気にかかる、不景気、誤り

読んで字のごとく、病気占いで良く使います。

病が動爻になれば、病気に必ず関係がある爻位(病状、原因)になります。

基本的には、用神を弱めてしまう十二支が配当されていますので、悪い意味になりやすいです。

 

 

死:  死亡、終わる、ダメになる、さびしい、危機、生気がない、廃品

これも読んで字のごとく、人の生死に関わるときに出やすいです。

しかし、これは人の生死(重病、危篤の状態)をわざわざ占った時の場合であり、特に死が一つだけ動爻になった場合は用神が強くても注意が必要です。

他の占い内容の場合は基本的には用神を弱めてしまう十二支になるので、大体良くないです。

 

墓:  包む、収納、管理、コントロール、依存、動けない、拘束、確保

墓の地支はぜんぶ土の十二支(丑、辰、未、戌)です。

土の十二支がもつ特殊能力だと思ってください。

五行易では使うことの多い十二運の一つになります。

墓に入る六親や五行で、墓の意味が変わってくるので、理解が深まってくると非常におもしろくなってきます。

 

妻財の墓・・財布、金庫、銀行、食堂、道具入れ など

子孫の墓・・薬局、病院、学校、神社仏閣、警察、娯楽施設 など

官鬼の墓・・墓地、寺、政府、権力者、犯罪者が隠れる場所、病気の部位 など

父母の墓・・図書館、本屋、車庫、空港、駅、老人ホーム、書類入れ など

兄弟の墓・・カジノ、靴、手袋、手足が動かない、友人の集まる場所 など

 

読んで頂けるとわかると思いますが、基本的には、 各六親の意味+墓(保管、収納、集まるなど) から、類推される意味になります。

 

 

絶:  絶える、落胆、通らない、止まる、無情、危険、別れる、消える

基本的には用神にとって良くないです。

が、土の五行の場合は特殊であり、土を生じる巳火が絶になります。

土が弱い場合は巳火は助けになり絶の意味は弱まりますが、土が強すぎる場合は逆になり、絶の意味が強まり不利な十二支になります。

 

2件のコメント

  1. リクエストにお答えいただきありがとうございます。
    十二運はあくまで本筋があって、それの付随的な意味合いということですね。
    十二運の説明を追いかけたらどこまでも深そうですが、
    今は大黒天さんがおすすめいただいた抜粋部分を覚えることを第一に目標にします。
    もう少し質問がまとまったら、またお尋ねすると思います。
    よろしくお願いします!

    1. とっとさん、管理人の大黒天です。
      コメントありがとうございます。

      今回紹介した以外の十二運は基本的にはあまり使うことはないので、大体これで大丈夫だと思います。
      十二運は独発した爻がある場合に良く使うことが多いです。

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