今回の例はちょっと高度な内容になります。
ある中年の女性は夫婦の縁を占い、水雷屯が水地比に変わる卦を得ました。
官鬼を用神とします。
応爻は夫の爻位で官鬼がありますから、まずここから見ていきます。
日と同じ五行で強くて応爻にあるので、現在結婚しているとわかります。
世爻に忌神である子孫があるのは良くないです。
月から生じられて強く、応爻の官鬼を剋して、夫婦仲は悪いことが見てとれます。
同時に空亡になり青竜(楽しい)が空亡というので、気分が悪い状態です。
二爻にあるということは家で、子孫は子供の意味になり、月に生じられて強いので子供が家にいる暗示です。
陰爻で娘がいる可能性が高いです。
では、なぜ気分が悪い状態なのでしょうか?
初爻に兄弟子水が独発しました。
官鬼に変わって、これは夫の意味でもあるし悩みの暗示です。
子水は三爻の女性の意味のある妻財午火を冲します。
これは隠れたところから、妻財を出すということです。
飛神には官鬼辰土があり、これは夫の意味とも見て取れます。
三爻はベッドの爻位でもあるので、これは夫の浮気でしょう。
また午火は日の桃花でもあり、兄弟子水に玄武(性的)その暗示を強めました。
わざわざ兄弟は独発して、妻財午火を隠れたところから出すので、夫の浮気がバレたのです。
※同時に応爻の官鬼戌土は火の墓ですから、浮気相手を囲っているという見方もできますね。
世爻の子孫寅木が強くて本人は別れる気でいます。
が、空亡では離婚するかどうか迷っていることです。
争いの意味のある兄弟が独発して、婚姻届(契約)の意味のある父母申金が日の墓に入り、兄弟子水は申金の死であり、契約がダメになることで結果的には別れるでしょう。
ただ離婚となると時間がかかりますから、応期は日ではなく月か年で判断します。
占ったのは12月なので、翌年まで近いです。
そうすれば、翌年の立春以降が応期になります。
占った年は辰年なので、翌年は巳年になります。
巳年は官鬼を生じますが、十二運では絶になり、父母申金を剋して恃勢(じせい)の刑であり、総合的に見て不利な年になります。
立春以降はもちろん寅月になりますから、世爻の空亡が明けます。
なので、離婚するならば、巳年の寅月以降に離婚する可能性が高いです。
結果:
巳年の卯月に離婚しました。