五行易的 ”地澤臨” の見方(64卦シリーズ-59)

前回は繰り返しの意味のある地雷復でしたね。

繰り返しといえば、いわゆる『ループもの』の作品群を思い出します。

映画だと『オーロラの彼方へ』、『バタフライ・エフェクト』、『ミッション:8ミニッツ』、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』、アニメだと『時をかける少女』、『僕だけがいない町』など・・

どれも素晴らしい作品ですが、私が一番最初に感動したものといえば、SF小説の『リプレイ』です。

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ループものに必要なのは、主人公の死闘感だと思っています。


 

今回は

 

 

地澤臨(ちたくりん)

 

 

 

です。

 

上半分の外卦は坤(こん)です。

坤は大地の意味があります。

下半分の内卦は兌(だ)です。

兌は沢の意味がありますが、これは広大な大地にあるということで、大きい沢、すなわち海の意味です。

大地に水が集まる象であり、坤と兌は非常に関係が近いことを表しています。

故に近づく・接近する→その場に居合わせること、すなわち『臨』ということです。

 

爻位や六親から見ると、自分を意味する世爻に官鬼があります。

自分に官位があることで、二爻は低い爻位で、あまり位は高くありません。

また、二爻は家の爻位で、自分が家にいることです。

五爻は尊位であり、偉い人の爻位です。

五行は水であり、世爻の木が生じられて、位の高い人が位が低い自分の家の来ることです。

故に、この卦は近づく・接近・近い・すぐに・仲が良い・グループに誘うなどの意味があります。

 

五行易的に見れば、64卦の中で地澤臨はかなり良い組み合わせになりますので、出たら喜んでください。

官鬼は世爻にありますし、妻財は強い爻位である五爻にあり、世爻を生じているからです。

しかし、動爻が多ければ、邪魔が入ったり、波乱が起きやすくなるので注意です。

 

 

※五行易は月日の十二支からの影響を見て、用神が強いか弱いかで吉凶を判断しますので、下記の説明は鵜呑みにせず、参考程度に留めてください。あくまで、卦自体の象、六親、爻位の関係性から見た仮の吉凶ということです。

 

仕事運 ★★★★ 用神は官鬼

良いです。

世爻は自分であり、官鬼があることは良いことです。

五爻は社長、上司の爻位であり、五行は水です。

水は木を生じて、相生関係になり、これは何かと目をかけてくれることで、目上の人との相性が良く、仕事がうまく行きやすいです。

五爻は陰爻であり、外卦は兌宮は陰で、亥水も陰で、本宮も坤で陰です。

この組み合わせは特に女性上司との相性が良い組み合わせです。

ただし、世爻と応爻にある二つの兄弟が動爻になれば、兄弟は邪魔、障害、ライバルの意味になり、仕事運が下がります。

 

異性運

男性の場合 ★★★★ 用神は妻財

良いです。

女性の意味のある妻財が五爻にあり、世爻を生じる五行の時点で、かなり良い組み合わせです。

世爻を生じるということで、相手はあなたのことを非常に気に入っているか、愛してくれています。

また、応爻は相手の爻位であり、自分と対極に位置する人という意味で、真正面から付き合える間柄です。

また、世爻は陽爻であり、応爻は陰爻で、陰陽のバランスがとれているのは、性別の陰陽が一致して、お互いの不足を補い助け合うことを意味します。

 

女性の場合 ★★★★ 用神は官鬼

良いです。

世爻は自分で、官鬼は男性の意味です。

二爻は家の爻位であり、五爻は世爻の原神であり、地澤臨は目上の人を家に招き入れる形であり、これは親密な間柄で、非常に仲の良いことを表し、相思相愛を表します。

応爻は陰爻で、女性的、消極的の意味があり、陽爻は男性的、積極的の意味で、あなたがイニシアチブをとりやすい関係になります。

ただ、世爻と応爻の間にある兄弟の動きには注意してください。

兄弟は邪魔やライバルの意味があるからです。

これは、男性から見た異性運の場合も同じです。

 

金運 ★★★★ 用神は妻財

良いです。

五爻に妻財があるということは、あなたにとって大金やまとまったお金を表します。

これが応爻にあり、水が木を生じるということは、決まった場所からお金が入ってくる暗示です。

ただし、これは相剋ではなく相生関係ですから、安定した収入という感じです。

異性運の場合と同じで、兄弟が動爻になった場合は気をつけたほうが良いです。

兄弟は妻財を剋する五行のことから、散財を表すからです。

 

学業運 ★★★★ 勉強、資格などの用神は父母、試験は官鬼

勉強・資格運はまあまあです。

父母の五行は火です。

世爻の五行は木であり、父母を生じて強くします。

ただし、初爻にあるので、基礎的な勉強には良いですが、高度な内容の勉強には向きません。

 

試験運は良いです。

合格に意味のある官鬼を用神とします。

世爻は自分であり、これは自分の手元の合格が来るということで良い組み合わせです。

これを書いていて思ったのですが、良い組み合わせのパターンというのは、ある程度決まっていて種類が少ないです。

まあ、これは現実世界では当たり前のことで、うまくいくこと自体が少ないですから。

うまくいかないときにどう考え、対処していくかが非常に大事です。

 

外出運 ★★★★ 用神は世爻

良いです。

世爻が木であり、目的地の応爻が水で、出かければ世爻が強くなることで、吉になります。

ただし、五爻と六爻同時に動爻になれば、一転凶になります。

また、兄弟が動爻になれば、出費が多くなりやすいです。

ここで、判断のワンポイントアドバイスです。

外出運の場合に世爻が空亡だったり、月破になったり、日辰から相合関係になったりすれば、出かけられなくなるか、自ら諦めて出かけないという意味になりやすいです。

 

創造力・アイデア運 ★ 用神は子孫

良くないです。

地澤臨は『リア充』的な卦です。

現実の生活が充実、安定しているときは、ロクなアイデアは浮かびません。

これは、卦の組み合わせからでもわかります。

子孫の十二支が酉金で、世爻は卯木です。

これは、相冲関係であり、非常に相性の悪い組み合わせになるからです。

 

健康運 用神は世爻

世爻を生じる五行は水ですが、ここでは妻財であり、五爻にあります。

五爻は五官の爻位であり、十二支は亥水で、これは口や喉を表します。

また、妻財は飲食の意味になり、ここからも口や食道の意味になります。

もし、妻財亥水が弱ければ、口や喉の病気にかかりやすいことを意味します。

 

 

爻位(こうい)の意味

 

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