バーンスタインの命式を読む

前回は微笑みの指揮者ワルターでしたが、ウェストサイドストーリーの作曲でも有名な指揮者のバーンスタインです。若いころはエネルギッシュでキビキビとした演奏なのですが、私は重厚で濃厚な晩年の表現のほうが好きです。特にマーラーの9番チャイコフスキーが超弩級の演奏でおすすめです。

 

 

1918年8月25日13時生まれ

秋生まれの甲(樹木)です。しかも周りには木がありませんから結果的に注目されやすい存在となります。申月は秋の初めでまだ夏の名残はあります。秋は生命の力が弱くなる季節ですから、何かと寂しさを感じされる風景です。なので本人もパッと見は明るいのですが、どこか寂しさを感じさせる風貌をしています。

命式には土と金が多く弱いので水と木が欲しいです。幸い日支の辰に通根して、申と辰の蔵干に壬と癸があってなんとかしのげそうです。水は印で教育や師で、木は劫財で友人や仲間の意味で、集団で仕事をやるのに向いています。年支にポツンと午があります。土と金の勢いで火を制御します。なので文化方面に行けば発展しやすいです。

15歳から水が巡ってきて甲を強くします。ちょうど25歳の癸亥の大運に入った時、病気のため指揮できなくなった大指揮者ブルーノ・ワルターの代役としてニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団を指揮、この日のコンサートはラジオでも放送されていたこともあり一大センセーションを巻き起こし注目されます。

35歳から甲子の大運が巡ってきます。39歳でウェストサイドストーリーを作曲し、40歳でアメリカ生まれの指揮者として史上初めてニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団の音楽監督に就任します。バーンスタインとニューヨーク・フィルのコンビは大成功を収め、黄金時代をもたらしました。命式には申と辰があります。子が揃うと水局の三合で甲を生じて良い時期です。また、甲も本人と同じ五行で傷官である午を生じて創作意欲も高まりやすいです。

51歳の乙丑の大運の時にニューヨーク・フィルの音楽監督を辞任しました。それ以降は特定のポストには就かず、ウィーン・フィル、イスラエル・フィル、バイエルン放送交響楽団、ロンドン交響楽団、フランス国立管弦楽団などに客演し数々の名演奏を残します。大運の乙は木を強める力が弱くなって丑は金の力を強くするので、忙しく責任が大きい仕事はイヤになったのでしょう。

バーンスタインは同じユダヤ系作曲家であるマーラーの交響曲の演奏は自ら“自分で書いたような気がしてくる”と言う発言をしていますが、マーラーの命式は日柱が壬子で水が多いです。子は水の三合を形成して自分自身の助けとなるもので、印は精神や魂を表しますから、まるでマーラーの魂が自分に入ったような感覚になったと思われます。

55歳から丙寅の大運に入り、72歳で亡くなるまで木と火(食傷)の大運が続きます。また初めて火が巡ってくるので独自の音楽活動が活発になり、新しい解釈の録音や数々のライブ録音を残すようになります。特に晩年は傷官である丁が巡ってきます。午と未に隠れた丁が透干し表面に現れてきますので、独自の表現が表に出てきます。晩年の演奏がライブ録音で残っていますが、若い頃の素直な音楽性とは異なり、ペースも遅く音に重厚感があり濃厚な感情的表現で、どうしようもない人間の業を感じさせるような凄まじい演奏となっています。

 

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