五行易的 ”水天需” の見方(64卦シリーズ-63)

前回の沢天夬は、ジャイアンリサイタルみたいな意味でした。

平時(TV)のジャイアン自体は迷惑千万だと思いますが、有事の際(映画)はもっとも頼りになる漢です。

 

 

今回は

 

 

水天需(すいてんじゅ)

 

 

です。

上半分の外卦は坎(かん)です。

坎は水であり、危険の意味です。

下半分の内卦は乾(けん)です。

乾は金で、屈強の意味です。

外卦は外の状況です。

内卦は自分を表します。

意味を合わせれば、自ら屈強な肉体を持ちながらも、それだけでは対応出来ないような危険な状況があるということを表します。

『需』とは、待つという意味です。

故に、 水天需は有利な時期を待つという意味になるのです。

 

爻位と六親の組み合わせから見れば、自分を表す世爻は四爻にあり、五爻の尊位まであと一歩です。

五爻の五行は土であり、四爻が金で、五爻から世爻が生じられており、これも有利な形です。

しかし、現に世爻は未だ四爻であり、目標には届いていません。

故に、これも有利な時期を待たなければならないことを表しています。

この卦は、待つ・需要・期待・希望・タイミングなどの意味があります。

 

よって、この卦が出れば自分の思うような結果は出にくく、無理に行動してもあまり上手くいきません。

世爻の六親は子孫であり、どうしても前のめりに行動したくなります。

ですが、はやる気持ちをグッとおさえて、最適なタイミングを待ってみるのです。

しかし、ただ漫然と待つのは良くないです。

世爻が四爻にあり、目標である五爻は近くて、自分の実力もあるのですから、しっかりと準備して置くのです。

 

また、この卦は遊魂卦(ゆうこんか)です。

卦を見ると、二爻と五爻は天人地で分けると、内卦の人の爻位、外卦の人の爻位となります。

共に陰爻で、これは家(二爻)にいる人が、道(五爻)にふらふらと遊びに出かけていくことを表します。

なので、遊魂卦は別れる、出かける、不安、さまようなどの意味があります。

 

 

※五行易は月日の十二支からの影響を見て、用神が強いか弱いかで吉凶を判断しますので、下記の説明は鵜呑みにせず、参考程度に留めてください。あくまで、卦自体の象、六親、爻位の関係性から見た仮の吉凶ということです。

 

仕事運 ★★ 用神は官鬼

イマイチです。

官鬼の十二支は寅木で、世爻は申金です。

この十二支の組み合わせは相性が悪くて良くないです。

申金が官鬼寅木を剋しながら冲して、自分自身が仕事を弱めてしまう、つまり、ミスが出やすいと解釈できます。

しかし、官鬼が空亡であれば、自分が積極的にアプローチすることで、申金が寅木の空亡を明けて吉になります。

 

異性運

男性の場合 ★★ 用神は妻財

妻財は初爻で応爻にあり、付き合いたての女性ががいるか、初爻は心構えの爻位であり、意中の女性がいます。

初爻は自分より下の爻位で、相手は年下の暗示があります。

世爻は申金であり、妻財は子水であり、十二運でいえば 長生であり、親が子を育てるような愛情を注ぎます。

しかし、妻財がすぐ上の官鬼寅木を生じて、相手の女性は他の好きな人がいる暗示です。

 

女性の場合  用神は官鬼

官鬼寅木が二爻にあり、これは家に男性がいる暗示になります。

しかし、世爻のの十二支が申金であり、木の絶です。

絶は絶える・消える意味があり、まるで木を斧で切り倒そうとする様であり、価値観が違いすぎて相容れない状態を表します。

他の女性の意味のある妻財が初爻と六爻に二つあります。

初爻は最初で、六爻は最後です。

これは、相手の男性の女性関係が多い暗示になります。

 

金運 ★★★ 用神は妻財

まあまあです。

世爻の五行は金であり、妻財の五行は水です。

これは、相生関係であり、世爻の金が強くなければ金運は悪くなります。

五行の相生関係というのは、ある五行が別の五行を生じる関係のことを言いますが、生じる側(ここでは金)は自分の力を相手(ここでは水)に与えることです。

金が水にエネルギーを与えれば、必ず金は消耗します。

なので、ここでの意味はお金を得るためには、自分で汗をかかなければいけない=努力という意味になります。

 

学業運 ★ 勉強、資格などの用神は父母、試験は官鬼

勉強・資格運は悪いです。

世爻に子孫があるということは、インプットというより、アウトプットに向いている時期なのです。

父母は学ぶという意味がありますので、インプットです。

そして、五行は火であり、これは文章です。

火が世爻の金を剋して、どうしても文章が頭に入ってこないのです。

 

試験運も良くないです。

官鬼の五行は木で、世爻が金で、斧で木を切り倒すが如く、自分自身で合格をダメにするということの暗示です。

もし、官鬼が強くて空亡で、世爻が動爻になるならば、合格の可能性が高まります。

 

外出運 ★★★ 用神は世爻

まあまあです。

世爻に楽しい・遊びという意味のある子孫があるのは良いことです。

しかも、五爻は道路の意味があり、五行は土で世爻を生じて、外出しても安全だということになるからです。

しかし、目的地の意味のある応爻に妻財があります。

世爻は金の五行であり、応爻は子水です。

十二運では死であり、金のエネルギーを消耗させて弱くします。

これは、出かければ、疲れやすい・消耗するなどの意味になります。

 

創造力・アイデア運 ★★★★ 用神は子孫

良いです。

世爻には子孫があります。

そして、両隣りには、原神である兄弟が二つあります。

三爻には辰土があり、五爻には戌土があります。

特に、辰土と戌土は影響力が強い十二支であり、自分の近くを守っており、直感の源でもあります。

水天需には待つという意味があり、下手に動かなければ、アイデアや想像性が溢れ出てくるでしょう。

 

健康運 用神は世爻

さっきから、世爻の子孫のことばっかり言っていますが、まだ言います。

子孫は健康・元気の意味があり、両隣りの土の五行が、世爻を生じて守っています。

なので、世爻と原神が弱くなければ、健康に恵まれていますが、妻財爻と官鬼爻が動爻になれば、脳血管系の疾患・神経痛・足の病気などに注意です。

 

 

爻位(こうい)の意味

 

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