前回は、陰の中の陰、女性の中の女性、母の中の母、母性の中の母性、ガイアの中のガイア(あれ?)・・・
・・の意味のある坤為地でした。
今回は
地雷復(ちらいふく)
です。
上半分の外卦は坤(こん)です。
坤は大地の意味です。
下半分の内卦は震(しん)です。
震は陽の木であり、動の意味があります。
これは、大地に埋もれた植物が、虫と共に動き出して地中から出ようとしている様を表します。
植物と虫が動き出す季節といえば春です。
地雷復の『復』は戻る・繰り返すの意味があります。
毎年めぐってくる季節ということで、自然の法則ということになります。
よって、この卦は一年の始まりも表しているのです。
爻位や六親から見てみると、自分を表す世爻は初爻にあります。
初爻は一番下にあるということで、地面の意味になります。
そして、植物の意味のある妻財があり、地面から生えた植物のようです。
初爻は外卦の兄弟丑土と相合しています。
これは、植物が外に向かって伸びていくことを表してします。
地雷復には繰り返し・やり直す・復元・発展・向上・重ねる・再現・二重などの意味があります。
また、この卦は六合卦で、初爻と三爻、二爻と四爻、三爻と六爻の十二支同士が相合関係になります。
ですから、六合卦の卦象として、引っ張りあう、惹かれあう、結合、仲良し、安定、長続き、腐れ縁などの意味があります。
地雷復は五行易的に見れば、そんなに良い組み合わせではないですが、かといってそんなに悪い組み合わせでもありません。
個人的には水雷屯に似ている卦かなと思っています。
水雷屯は四大難卦で、『産みの苦しみ』がありますが、地雷復はこれから地中から出ようとしている卦であり、外の過酷な環境に苛まれていないので、穏やかな性質があります。
また、悩みや心配事のある状態で占えば、地雷復は繰り返しの意味があり、その上六合卦で、悩みを繰り返してしまい、なかなか解消されないことを表します。
※五行易は月日の十二支からの影響を見て、用神が強いか弱いかで吉凶を判断しますので、下記の説明は鵜呑みにせず、参考程度に留めてください。あくまで、卦自体の象、六親、爻位の関係性から見た仮の吉凶ということです。
仕事運 ★★★ 用神は官鬼
まあまあです。
官鬼の五行は木であり、世爻が水であり、一応相生関係で良いですが、この場合は水→木という流れになるので、自分の水の五行を使って官鬼を強くするということで、自分自身が消耗する形になり、多少の努力は必要でしょう。
とはいっても、この卦は妻財が五爻にあり、五爻は有力者、上司の爻位です。
そして妻財の五行は水であり、世爻と同じ五行であり、これは自分と志を同じにする人、価値観が近い人を表して、官鬼を生じています。
六合卦で仲良し、集まりの意味であり、この形は周囲から助けを借りて、仕事運が良くなる暗示です。
異性運
男性の場合 ★★★★ 用神は妻財
まあまあ良いです。
世爻に妻財があり、初爻は始まりであり、女性と付き合ったばかりの暗示です。
地雷復は六合卦であり、長く付き合いを続けるには有利な卦ではあります。
しかし、応爻の十二支が丑土であり、世爻の子水と相合しています。
相合関係は恋愛・結婚の場合は有利ですが、この場合は土が水を剋するということになり、矛盾した形になります。
応爻は相手の意味であり、惹かれあうのですが、相性の悪さが内在している暗示です。
女性の場合 ★★★ 用神は官鬼
まあまあです。
官鬼が世爻の隣にあり、非常に近しい関係です。
世爻の水が官鬼の木を生じて、相手のことが好きな暗示でもあります。
しかし、相手のことを表す応爻は世爻と相合関係でありながら、相剋関係です。
上記でも説明しましたが、これは微妙な組み合わせです。
地雷復は繰り返す意味がありますから、惹かれあっているのに縁がない、別れたと思ったら復縁するなどの状態になりやすいです。
兄弟はライバルの意味であり、応爻にあります。
そして、五爻にも妻財があり、自分と同じ五行です。
これは、自分と同性ということを表して、他の女性の影です。
そうすれば、相手の男性に他の女性が現れやすい暗示になるのです。
金運 ★★★ 用神は妻財
妻財は世爻にあり、ある程度のお金が入ってくる暗示ですが、初爻にあり金額は小さくなりやすいです。
しかし、五爻にも妻財があり、五爻は大金を表しますから、今は収入が少なくても、将来的には上がる可能性があります。
応爻に兄弟丑土があり、世爻の妻財子水と相合しながら剋します。
これは、お金が他人に渡ってしまう暗示であり、結果的に損をすることになるので、他人との付き合いには注意しましょう。
学業運 ★★ 勉強、資格などの用神は父母、試験は官鬼
勉強・資格運は良くないです。
なぜかといえば、世爻に妻財があるということは、自動的に父母を剋して、弱めてしまうということです。
不利なことはそれだけではありません。
父母は二爻に伏神として隠れています。
これは、本卦に現れていないということで、実体化しにくいのです。
なので、自分の思ったとおりに物事が運びにくいことを表します。
試験運はそこそこです。
合格・名前の意味のある官鬼が世爻の隣にあり、合格が近くまで来ている暗示です。
しかし、二爻は比較的低い爻位ですから、あまり無理しないで、自分の実力にあった学校を選びやすい形です。
もちろん試験なので努力も必要ですが、高望みしなければ、合格の可能性が高まります。
外出運 ★★ 用神は世爻
あまり良くないです。
目的地の意味のある応爻に兄弟丑土があります。
兄弟は友達の意味があり、丑土と子水が相合して、友人の誘われて出かける暗示です。
が、応爻は世爻を剋することであり、剋されるということは世爻の水が弱くなり、運が悪くなります。
しかし、地雷復は六合卦なので、いくら悪いとは言っても、六冲卦ほどではないです。
創造力・アイデア運 ★★★★ 用神は子孫
良いです。
世爻は初爻であり、子孫は六爻です。
子孫は金で世爻は水であり、これは知性が高まるときです。
なぜなら、六爻は頭で金で脳で、初爻は意識で、水は知性です。
もし、六獣の玄武があれば、玄武も水で知恵を表して、あなたの頭は冴え渡り、いろんなアイデアが浮かんできます。
健康運 用神は世爻
この卦は六合卦で、初爻と三爻、二爻と四爻、三爻と六爻の十二支同士が相合関係になります。
相合は引っ張りあう関係なので、病気になればくっつく、離れない、安定の意味になります。
なので、かかったばかりの病気であれば、自分にそのまま居着いてしまうということで、治りずらくなってしまうのです。
反対に長い病気であれば、すでに自分には居着いてしまっているので、病状が安定して治癒に向かう暗示になります。