芸術家の命式といったらゴッホは外せないでしょう。なぜなら私の人生を狂わせた人だからです。多感な中学生の頃にゴッホの手紙なんて読まなきゃ良かったのかな‥‥
1853年3月30日11:00生まれ
伝統的な四柱推命で見れば、日干が丙で月支から生じられて木も多く内格の身強ということで、丙を弱くする土・金・水が巡ってくれば、五行のバランスが取れて良い理屈になりますが、亡くなった37歳の大運は壬子です。なので、夭折の天才と呼ばれるゴッホの人生とはあまり合わないです。調候で見ても春生まれの太陽ですから壬は欲しい五行になってしまいます。なのでこれも合わないです。
しかし、盲師派で見れば事象と合います。年から見たら寅卯は空亡です。盲師派では地支が空亡になると天干も空亡になります。となれば甲乙も空亡となり、実体のないものに興味が湧く→実業には向かないということになります。また木は印になるので教育にあまり恵まれないということにもなります。実際は受験勉強で挫折して、聖職者を目指すようなり、25歳に時に画家を目指します。
日干を含む木と火のグループで金・水・湿土のグループを制御したいので、欲しい五行は木と火です。しかし実際は水の五行が延々と巡ってきて上手くいきません。日支は自分のテリトリーです。申は木と火に囲まれて制御されます。しかし日支が制御されると良くありません。財は配偶者の意味で壊されて一生結婚しませんでした。
28歳の時から壬子が巡ってきます。水は本人にとって嫌な五行であり、中々認められず苦難が続きます。また、子は丙の助けである月支の卯と相破となり、打撃を受け破壊されます。天干の壬も丙を冲剋して良くないし、本人と同じ五行である午も冲されるので要注意の時期です。
35歳(戊子)の年、南フランスのアルルに移り、ゴーギャンを迎えての共同生活が始まりますが、「耳切り事件」で破綻します。月支の卯は印で本人の精神を意味しますので、流年でも子が巡ってきて二重に打撃を受けてしまったからでしょう。
以後、発作に苦しみながらアルルの病院への入退院を繰り返し、36歳からはアルル近郊のサン=レミにある療養所に入所しました。しかし発作は治らず37歳の時に亡くなってしまいます。これは命式自体は悪くないのに大運の巡りが悪い例になるとは思います。しかし、ゴッホの場合には苦難があったからこそ素晴らしい作品を作りだすことが出来たのではないでしょうか。
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