五行易的 ”火風鼎” の見方(64卦シリーズ⑲)

前回は、

旅の過程にこそ価値がある   スティーブ・ジョブス

的な感じの結論になってしまった火山旅でした。

 

今回は、

 

 

火風鼎(かふうてい)

 

 

です。

 

上半分の外卦は離(り)です。

ストレートな解釈ならば火を意味します。

下半分の内卦は巽(そん)です。

巽の五行は木(もく)で、これは木(き)を意味します。

木が下にあり火が上にあるので、木が火を生じる、つまり薪が燃えていることです。

火風鼎の鼎(てい)というのは、古代中国で使われた三本足の鉄の鍋を意味し、薪が燃えて鼎(かなえ)で食物を煮ているさまを表します。

 

爻位と六親から見れば、自分を表す世爻は二爻にあります。

二爻は家、キッチンの意味があり、十二支の亥水があります。

三、四爻は妻財で、これは飲食の意味があり、金の五行が亥水を生じています。

亥水は水であり、妻財は二つあり、これはたくさんの食べ物を鍋に入れて煮込んでいる様子であり、これも調理を意味します。

そして、鼎には普通三つの脚があり安定したさまを表し、鼎(てい)は定(てい)となり、安定、落ち着きなどの意味になります。

また、生ものや固いものを柔らかいものに変化させることから、変革、紛争、分裂、合作の意味もあります。

 

まあ、簡単に言えば、みんなでわいわい鍋をつついている様子だということです。

なので、基本的にはあんまり悪い意味はありません。

ただ、はしゃぎすぎると、陽が強くなりすぎ、陰に転じて災いが起こりやすくなります。

 

※五行易は月日の十二支からの影響を見て、用神が強いか弱いかで吉凶を判断しますので、下記の説明は鵜呑みにせず、参考程度に留めてください。あくまで、卦自体の象、六親、爻位の関係性から見た仮の吉凶ということです。

 

仕事運 ★★★★ 用神は官鬼

良いです。

官鬼が世爻にあり、仕事を自分で掌握しており、この時点で少し有利です。

そして、上に原神である妻財酉金が二つあり、世爻を生じて強くします。

これは、手助けが多いことを表します。

が、五爻は上司の爻位で、子孫の土に世爻の水が剋されています。

これは、上司のプレッシャーが強いことを表して、相性が悪くなります。

また、応爻は相手の意味があり、取引先の意味もあります。

なので、世爻と応爻の間にある妻財を使えば、土→金→水となり、相生関係になります。

火風鼎は一緒に飲食をする意味がありますから、なるべく共に飲食をしてコミュニケーションをとるようにすれば良いでしょう。

 

異性運

男性の場合 ★★★★ 用神は妻財

良いです。

用神である妻財の金が、世爻(自分)を生じて相性が良いでしょう。

しかし、妻財が二つあるということは、複数の女性を表して少し迷いやすくなる暗示です。

また、世爻は水の五行で、妻財は酉金です。

これは、水の沐浴になり、浮気をしやすくなる暗示です。

特に、もう結婚している人や彼女がいる場合は、食事会や飲み会などでの出会いは要注意です。

反対に彼女や結婚相手がいない人は積極的に食事会や飲み会に参加した方が良いです。

 

女性の場合 ★★★★ 用神は官鬼

良いです。

世爻に官鬼があり、二爻が家の爻位です。

これは、親しい男性がもう家にいる暗示です。

しかし、他の女性の意味のある妻財が二つあり、官鬼の沐浴になり、男性に誘惑が多い暗示です。

 

 

金運 ★★★★ 用神は妻財

良いです。

用神である妻財の金が、世爻の水を生じてお金が入ってきやすいです。

また、妻財は二つあり、複数の収入がある暗示です。

しかし、この卦は妻財が二つあり、原神の子孫も二つあり、太過(たいか)になりやすいです。

太過になれば、逆に金運が悪い、収入が少ないなどの解釈になります。

月日が土と金しか無い場合に、妻財が太過になりやすいので、良く見極めることが必要です。

これは、火風鼎で妻財を見る場合に、各運に共通して注意するところになりますので、良く覚えておいてください。

火風鼎のスクリーンショット画像を見てもらえればわかると思いますが、この場合は月日が金です。

妻財の金が二つあり、原神である子孫の土も二つあり、空亡や月破もないです。

これは妻財の太過となります。

※太過→ある五行が強くなりすぎて、逆に弱くなること

 

学業運 ★ 勉強、資格などの用神は父母、試験は官鬼

悪いです。

学業の意味のある父母卯木が伏神となり、隠れています。

隣(飛神)にある子孫丑土を剋して実体化しやすいですが、この卦が妻財が強くなりやすいので、あまり良くない組み合わせです。

試験運はそんなに悪くないです。

世爻に合格の意味のある官鬼があるからです。

ただ、成績の意味のある父母が初爻に隠れているので、あまりレベルの高い学校には合格しない暗示です。

 

外出運 ★★ 用神は世爻

火風鼎は食事関係の意味があり、外出は楽しそうですが、実はそうではありません。

目的地の応爻が子孫未土で、世爻の水を剋してしまいます。

これは、応爻が忌神になるということで、不順なことが起こりやすくなります。

ですが、四爻の妻財が独発(一つだけ動爻になる)したり、妻財が日に冲されて暗動したりすれば、忌神の剋を解いて(化殺・けさつ)良くなります。

土→金→水という流れになるということです。

ただ、妻財が太過になれば基本的には良くないです。

 

創造力・アイデア運 ★★ 用神は子孫

あまり良くないです。

世爻に官鬼があります。

官鬼はの邪気、悩み、不安などがあり、子孫の五行は土で水を剋します。

これは、心が曇ってしまいあまり創造的になれない時期です。

妻財酉金が世爻(官鬼)と応爻(子孫)の間にあります。

この妻財が強ければ、子孫の剋を解いて(化殺)、創造力を発揮しやすい状態になります。

酉は西の方角であり、妻財が飲食の意味で、火風鼎はみんなで食事をする象です。

西の方角にみんなで外食に出かければ、妻財が強くなり、世爻を生じて良い影響を与えるでしょう。

 

 

健康運 用神は世爻

世爻の強さ次第ですが、世爻は二爻にあり、これは足、腰の爻位です。

亥水は腎臓、泌尿器系の意味があるので、下半身関係の病気にかかりやすくなります。

腎臓が弱ければ、腰痛も出やすくなります。

また、原神である妻財酉金が弱かったり、太過になれば、金は肺の意味があり、呼吸器系に不調が出やすくなります。

 

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