五行易的 ”水澤節” の見方(64卦シリーズ-42)

前回は『難卦四天王』最強の卦である坎為水でした・・(怖)

・・・・

 

今回は、そんなに怖くない

 

 

水澤節(すいたくせつ)

 

 

になります。

 

 

上半分の外卦は坎(かん)です。

水で、円形の意味があります。

下半分の内卦は兌(だ)です。

兌は沢であり、水が溜まるところであり、器が欠けていることを表します。

『欠けている=穴があいている』

節(せつ)は節(ふし)の意味があり、節のある入れ物が想像できます。

節のある水の容器となると、竹になります。

竹の中は円形の空洞であり、坎の円形の窪みを意味して、互いの特徴が一致します。

そうすれば、互いに欲することになり、信頼の意味を持つのです。

また、水を入れすぎれば、器から溢れてしまいます。

なので、節制、節約の節なのです。

 

爻位や六親の組み合わせから見れば、自分を表す世爻は初爻にあります。

初爻は一番下であり、妻財は財を表します。

応爻は相手、他所を意味して、世爻と相合しています。

相合は『積み重なること』を意味して、少しづつ財が溜まっていく様子なのです。

平たくいえば貯金であり、節約を意味するのです。

世爻には妻財であり、応爻が相合します。

相合は『持っていく』という意味もありますから、

これは、他人に財を奪われる暗示であり、うまい話があっても乗ってはダメです。

故に自制心が必要なときでもあります。

タロットカードの『節制』を思い浮かべてもらえればわかりやすいかもしれません。

そういうことで、節約、節制、止まる、溜まる、守る、禁止、ほどほどで止めるなどの意味があります。

 

この卦は六合卦で、初爻と三爻、二爻と四爻、三爻と六爻の十二支同士が相合関係になります。

 

ですから、六合卦の卦象として、引っ張りあう、惹かれあう、結合、仲良し、安定、長続き、腐れ縁などの意味があります。

 

 

※五行易は月日の十二支からの影響を見て、用神が強いか弱いかで吉凶を判断しますので、下記の説明は鵜呑みにせず、参考程度に留めてください。あくまで、卦自体の象、六親、爻位の関係性から見た仮の吉凶ということです。

 

仕事運 ★★★ 用神は官鬼

そこそこです。

官鬼戌土は五爻にあるので、爻位の強さから言えば強いです。

また、五爻の官鬼は上司を意味します。

戌土は火の墓(十二運)であり、これはj強い上司があなたを管理している象なのです。

世爻は一番低い爻位で、会社内で重要視されていません。

世爻の火が官鬼を生じて、出世したいと思っていますが、なかなか適わない暗示になります。

 

異性運

男性の場合 ★★★★ 用神は妻財

良いです。

世爻に女性の意味のある妻財があり、初爻は思いの爻位であり、相手のことを本気で愛しています。

この卦は六合卦であり、仲良し、安定で、異性運を占えば、基本的には吉です。

しかし、他人の意味のある応爻と世爻が相合しています。

もし、あなたが節度を持って相手に接しなければ、他人に彼女、妻を奪われる可能性があります。

 

女性の場合 ★★★ 用神は官鬼

そこそこです。

官鬼の五行は土で、世爻は火であり、自分が相手を生じる関係です。

これは、あなたが相手を好きになる暗示です。

応爻の父母は婚姻届の意味があり、五行は金です。

世爻は巳火で、剋しながら相合することで、あなたは熱烈に結婚したいと思っているでしょう。

しかし、官鬼が二つあり、家の爻位である二爻に子孫があります。

子孫は木で、官鬼を剋します。

これは、男性が家に寄り付かない象です。

例え結婚したとしても、初婚は失敗しやすいことになります。

 

金運 ★★★ 用神は妻財

まあまあです。

世爻にお金の意味がある妻財があり、良い組み合わせです。

しかし、初爻は一番下の爻位ですから、金額が少ないという意味になります。

応爻の申金が世爻と相合して、他人にお金が渡りやすい暗示ですから、うまい話には乗らないことです。

水澤節の節制という意味から、今の時期は投資などは控えて、地道にお金を貯めていくのが良いです。

 

学業運 ★★ 勉強、資格などの用神は父母、試験は官鬼

世爻の火が父母の金を剋して、基本的には良くないです。

が、この組み合わせは微妙です。

世爻の巳火が父母申金の長生(十二運)だからです。

  • 巳火が父母申金と相合→吉
  • 長生で強める→吉
  • 金を剋して弱める→凶
  • 巳と申(恃勢の刑→いわゆる三刑)→凶

ということで、吉凶が入り混じった矛盾した組み合わせになります。

相合と長生で、勉強、資格に対してやる気がある、非常に気に入っている、資格がほしいなどの意味になります。

しかし、相剋、恃勢の刑(自滅、失敗)で、満足できない、やりすぎてダメになりやすいことを意味します。

これらの意味をあわせると、熱心にやるが結果は思ったほどではないことを暗示しています。

 

試験運はそこそこです。

世爻が火で、合格の意味のある官鬼が土であり、非常に努力しないと合格出来ない暗示です。

五爻に官鬼戌土がありますが、世爻のある初爻と非常に距離が遠いです。

また、戌土は火の墓であり、世爻を入墓させて弱くします。

三爻にも官鬼があり、少しレベルを下げれば合格する可能性が高まります。

 

外出運 ★★★ 用神は世爻

まあまあです。

世爻は目的地である応爻を相合して、出かけたいことを意味します。

世爻は火で、応爻を剋する関係であり、応爻より世爻が強くなりやすいので、大きな問題はないです。

水澤節は六合卦になり、安定の意味があるので、動爻がなければ穏やかな外出になるでしょう。

世爻のみ動爻になれば吉です。

 

創造力・アイデア運 ★★★★ 用神は子孫

まあまあ良いです。

世爻は初爻にあり、身近の意味になります。

二爻は家の爻位で、用神である子孫卯木があります。

ということは、アイデアのヒントや創造力をかきたてるものは、身近にあるということです。

外側や他人に求めるのを止めて、自分の身近なことに注目すれば、必ずヒントはあります。

要するに『灯台もと暗し』なのです。

 

健康運 用神は世爻

世爻の五行は火です。

応爻の父母申金は、十二運で言えば『病』です。

病は病気であり、金は骨や肺です。

よって、四爻が動爻になれば、これらの病気にかかりやすくなります。

また、五爻は胸の爻位であり、戌土は官鬼でこれも病気の意味になり、火の墓は心臓を意味しますので、心臓、血管系の病気にも注意です。

この卦は六合卦で、初爻と三爻、二爻と四爻、三爻と六爻の十二支同士が相合関係になります。

相合は引っ張りあう関係なので、病気になればくっつく、離れない、安定の意味になります。

なので、かかったばかりの病気であれば、自分にそのまま居着いてしまうということで、治りずらくなってしまうのです。

反対に長い病気であれば、すでに自分には居着いてしまっているので、病状が安定して治癒に向かう暗示になります。

 

コメントを残す