今回も断易精義の占例です。
占例61
意訳
世爻が空亡だが、月建の戌土と相合し、日辰の亥水の長生に当たり、更に応爻の子水の財爻が独発して、世爻を生じて万福の吉祥なり。二年後の卯年に巨万の利益を得る。日月動爻の生合に逢えば空亡とせず、また子水と卯木は刑に当たるも生じられる場合には刑しない。
妻財を用神とします。
妻財子水は月から剋されていますが、日からの助けがあります。
独発して世爻を生じるのはかなり良い形です。
子水が空亡に変わり、世爻も空亡なので、空亡が明ける卯年に巨万の利益を得ました。
月日と動爻に助けられれば空亡ではないとあります。
これは空亡でないわけではなく、妻財子水が日に助けられて根があるので、今現在は仮の空亡という事です。
仮に弱ければ真の空亡となり、空亡が明けたとしてもお金は入って来ません。
なので、この場合はすぐにはお金は入って来ないことを表しています。
終身の財運なので、応期は年単位で取ります。
占時は丑年なので、一番近い空亡の明ける地支は卯年です。
卯年になれば妻財の変爻と世爻の空亡が明けますので、財が実体化して巨万の利益を得ることが出来たのです。
質問で恐縮ですが、「独発した妻財が死の地に変わってしまい、財運は良くない」とみてはいけないのはなぜでしょうか?
その見方もありますが、変爻の官鬼卯木は世爻と同じ十二支なので、世爻に変わったとも解釈出来ます。
ありがとうございます。確かにそうですね。何を取り、何を捨てるか、悩ましいです。