強運になるための心得 その9
空亡力(くうぼうりょく)を身につけるべし!
空亡(くうぼう)とは、日本ではいわゆる天中殺(てんちゅうさつ)としてお馴染みですね。
空亡の説明をとりあえずwikiから引用しましょう。
十干と十二支を組み合わせである六十干支において、十干と十二支では十二支の方が2つ余分になっている。例えば甲子から始まる10の干支では、戌と亥の2つの十二支は組み合うべき干を持たない。そこで戌亥は甲子旬には空亡しているという。同じように六十干支で甲戌の日から癸未の日に生まれた人にとっては、申・酉の年月日時が空亡になる。以下、同様の組み合わせにより、全部で6種類の空亡がある。
まあ、要するに天干(天のエネルギー、十干)の五行の相生相剋の影響を地支(十二支)が受けられない状態を表します。
だって、実体化していない、存在していない意味ですから。
※五行については↓の記事で説明しています
五行易でも空亡の概念はあります。
用神(占いたい物事)が空亡だと、基本的にはマイナスの意味になります。
では、なぜマイナスか?
基本的には五行易は月と日の五行が、用神に対して有利(生)か不利(剋)で吉凶をみます。
用神が強ければ吉で、弱ければ凶です。
空亡の意味は無い、見えない、穴、欠けているなどです。
用神(ようじん)が空亡だと、まだ存在していないことになりますから、月日からの影響を受けられないことになります。
そうすれば、基本的に用神は弱くなりますので、必然的に凶になる確率が上がります。
とりあえず、これを見てください。
これは以前の仕事運を占った卦です。
上の表示に 空亡:申酉 と書いてありますね。
では、なぜ申と酉が空亡になるのかを説明します。
占った日は甲戌(きのえいぬ)で、乙亥、丙子、丁丑、戊寅、己卯、庚辰、辛巳、壬午、癸未 と続くと、天干は癸(みずのと)で終わりですので、未の以降の地支である申と酉には天干がつきません。
なので、この場合は申と酉の十二支が空亡となるわけです。
ちなみに上記の卦は、以前一日の仕事運を占った例ですが、ここでは兄弟酉金が空亡となっています。
当日、勤務先に行ってみると、同僚の一人が急に休むという結果でした。
兄弟は同僚の意味で、それが空亡になり、職場にいない、来ないということになります。
これで空亡の概念はおおまかにはわかって頂けたと思います。
冒頭に書いた 空亡力 とは、この空亡に自らなるということです。
ではなぜ、空亡になる力を身につければ、強運になれるのかということですが、
空亡というのは、実は・・・
悟り
の意味があるのです。
空亡の状態になっている十二支は、月日やの五行や卦の中の他の五行の影響はほとんど受けない状態になっています。
これは、空洞の状態と同じで、すべてのものが流れさっていく状態でもあります。
悟りというのは、すべての事象を主観に左右されずにあるがままに見たり、体験することですね。
ではどうやったら悟り(空亡)に近づけるかというと、
まわりで起きる事柄に感情で反応しないこと
が重要なポイントになります。
でも、これは難しいことです・・
お金が無かったら不安な気分になりますし、上司に理不尽なことで説教されたら怒りますし、好きだった人に振られたら悲しいですし、宝くじで大金が入ったら嬉しいですし。
なので、こういう出来事が起きた場合に、どうやって空亡の状態に持っていくかということですが・・
リラックスする
これしかありません。
感情が動かされる出来事が起きたら、心ではなく肉体に意識を向けるのです。
そうすると、体のどこかに必ず力が入っているのに気づくはずです。
力みに気づけば、その場所の緊張を解いてリラックスすることが出来ます。
リラックスすることが難しければ、一旦全身に力を入れて逆に緊張させるのです。
その後、息を吐きながら力を抜けばリラックス出来ます。
そうすれば勝手に心が空亡の状態になり、周りの出来事は気にならなくなります。
ただ注意点があります。
その際、下を向かないでください。
リラックスして視点を一点に集中させないで、茫洋とした感じで前方を見るのです。
見ているようで、見ていない感じにするのがコツです。
そうすれば、不思議な感覚が内部から湧き上がってくることに気づくでしょう。
あなた本来の状態である自然が立ち上がるのです。
空亡力を身につければ、必ずや強運がついてきます。
だって、荘子のいう「自ずから然(しか)る」の状態になるのですから。