前回の続きです。
整体の仕事がハード過ぎるので、少しづつサボる(手を抜く)ということ を考え出しました。
これは、結論からいうと 最小の努力で最大の結果を引き出すということになります。
例えば、施術中にお客さんの一番辛い場所を、いち早く探し出して一番重点的に圧したり、ほぐしたりします。
が、だいたい自覚症状として一番辛く思っている場所は、原因では無くて結果として、その場所の症状が現れているのです。
しかし、いきなり辛い場所ではなく、原因の場所にアプローチしてもお客さんとしては、「え?そこは辛くないんだけど」と不満を持ってしまいやすいです。
なので、まずはお客さんが一番辛い場所を重点的にほぐして満足してもらいつつ、トークをして除々に原因になっている場所のことを説明していきます。
このトークをしてコミュニケーションをとるというのは、非常に重要なことであり、最終的な施術の満足度を上げるために重要なことになります。
なぜかというと、このトーク中に施術者の体を少し休めることが出来るからです。
だまって施術をしていると、どうしてもお客さんは押されている、ほぐしている場所の感覚が集中していますから、施術者は手を抜けません。
特に痛み、コリの症状が強い人は、表面の感覚が麻痺して、かなり深部にツボ(西洋的に言えばトリガーポイント)があったりしますから、施術者としては強く圧したりしたりしなければいけないので、相当体力を使います。
なので、トークをしてお客さんの集中している感覚をそらすのです。
そうすれば、少し手を抜いていてもお客さんとしてはわからないからです。
他の方法もあります。
どうしても親指は、ツボを刺激しやすい指であり、お客さんとしても一番気持ちいい可能性が高いので良く使うことが多いです。
ですが、お客さんの体の表面が固かったり、ツボが深い場所(特に腰部が多い)にあったりすると、親指だけでは非常にキツイし、酷使してしまうことになり施術者の負担が増します。
特に私の場合は頚部をほぐす(かなり重要)ことを最後に行ってましたので、その前に酷使しすぎると、親指に力が入らなくなり効果的にほぐすことが出来なくなるからです。
腰や下半身は上半身より、神経は少なく、感覚が鈍い場所でもあるので、肘や手のひらを使ってツボを刺激したり、ほぐしたりして親指の酷使を防いでいました。
以上のことを行いながら、施術者の体力を温存しながらお客さんを説得しつつ、結果の場所から原因の場所へとアプローチしていくことを実践した結果・・
お客さんの満足度が上がったのです。
頑張って全力で施術をしていたときよりも効果がありました。
メリットとしては、私の疲労も少なくて済むし、お客さんの体も良くほぐれていたのです。
この経験から、少しづつサボる(手を抜く)こと の大切さを認識した私は、その後福祉職に転職した際にも、この方法を応用してうまく行きました。
が、最後に注意点があります。
この方法をうまく行うには、
仕事の基礎の部分をちゃんと理解していること が前提になります。