前回は『辰』でした。
辰は水と土の墓という特殊スキルを持っています。
他の土の十二支は一つの五行しか、墓に入れられないのにも関わらずです。
まあ、土の十二支は四つしかありませんから、一つの五行が余ってしまうので、先人は迷ったのだと思います。
でも、辰は神獣ですから、スペシャルということで、無理矢理それに当てはめたのでしょう。
こんな御都合主義の理屈を使っても、易占は当たるから不思議です。
この世はどうなってるのでしょうか?
今回は厄介な十二支である
『巳』
です。
なぜ厄介かといえば、巳は十二運でいえば、金の長生です。
長生は生み出す・養育などの意味があり、基本的には良い十二運です。
が、火は金を剋して弱めます。
また、巳は土の絶です。
絶は絶える・消滅の意味があり、悪い十二運になります。
しかし、五行は火で、土を生じて強めます。
これは、明らかに矛盾しています。
実際に五行易で判断する際、非常に迷う場合が多いです。
そういうことで、厄介な十二支だと言ったのです。
巳の五行は『火』で、『陰』の十二支になります。
相冲は『亥』の十二支で、相合は『申』です。
三合(会)局は『巳酉丑』です。
※ちなみに、卦に二つしか現れていない時は半局と言いまして、足りない地支が応期(物事の発生期)になる場合があります。
時間で表すと、巳刻つまり『9時〜11時の間』です。
巳月はおおよそ『5月』です。
方角は『東南』です。
※正確に言えば、南寄りの東南です。要するに東南南ですね。
季節は『夏』です。
※夏に対応する方局は『巳午未』で、5・6・7月になります。
八卦に対応させれば、『巽』です。
動物は『蛇・亀・うなぎ・蝉』などです。
具体的な自然現象・場所・物で表すと、『縄・ロウソク・灯火・星・電気・赤土・火を使うところ』などの意味になります。
色は『赤』です。
形は『尖形・三角形・紐状』を表します。
数字で表すと『2』です。
人体では、『目・小腸・口腔・歯・心臓・手の平・腿』などを表します。
人物では、『巳年生まれの人』です。
※自分が付き合う人の生まれ年は大事です。