卜筮正宗(ぼくぜいせいそう)の占例を読み解く③

このシリーズも3回目になりました。

前回前々回までは、卜筮正宗の卦の読み方とほぼ同じでしたが、今回はちょっと違いますので、そこに注目して読んでください。

 

まーでも、人によって解釈が違うだろうなって卦ではありますが・・

 

それでは、いってみましょう。

 

 

午月戊辰日(空亡 戌亥)に妹の臨産の吉凶を占い、晋卦を得るが如き。

 

これは、相談者の妹の出産の吉凶ですね。

本では用神は兄弟だと言ってます。

六親五類と用神

普通、出産の占いは赤ちゃんの意味のある子孫だと思いますが、この場合はどっちかと言うと、妹の安否を心配してそうです。

これは昔の例ですから、出産も命がけだったので、妹の無事を願うなら兄弟が用神になるのもおかしくないです。

世爻に兄弟酉金があり、月の午火に剋されていますが、日の辰土が生じて、月日からの影響はプラスとマイナス一対一です。

原神の父母未土は月日から生じられて強く兄弟を生じて、妹は無事ということです。

兄弟酉金は日の辰土と相合関係になっています。

日と合すれば、相冲する卯が応期になります。

本では翌日(巳日)の卯刻に無事に生まれたということです。

 

でも、これが子孫が用神だったら、どう解釈したいいかという問題が出てきます。

子孫子水は伏神で隠れて飛神が土で忌神になり、月破で日の辰土に入墓して弱すぎです。

普通に見れば、これは赤ちゃんが無事に生まれないことになってしまいます。

しかし、本には「母子は平安である」と書いてあります。

 

五行易には『太過(たいか)』という概念があります。

用神が強すぎれば、結果的に弱くなり凶になるという考え方です。

となれば、逆ヴァージョンもあります。

用神が弱過ぎれば、結果的に強くなるという考え方です。

※忌神が強すぎるという面もあります

もし赤ちゃんが無事に生まれなければ、卦はここまで弱く表現しなくても良いと思います。

伏神、飛神が忌神でしかも強い、月破、日に剋されながら入墓、原神である兄弟も日と相合して子孫を生じることができない・・

これは弱すぎだと思います。

 

忌神も月日から助けを得て再現して、剋するものがなく、これは強すぎでしょう。

そうなれば、これは子孫は逆ヴァージョンの太過となります。

じゃあ、何故翌日(巳日)の卯刻生まれたかということですが、出産・妊娠の場合は胎爻を参考にすることが多いです。

子孫は水ですから、ちょうど兄弟酉金が十二運で胎ですから、ここが胎爻です。

また、出産の占いでは、相合があれば生まれにくい、難産などの意味になります。

反対に相冲は離れるという意味で、応期になりやすいです。

 

そして、翌日は巳日であり、十二運でいえば子孫(水)の絶になります。

卯刻は兄弟酉金は胎爻で同時に子孫の原神で、日と相合していますから、相冲する時、つまり卯刻に母体から離れるという意味になります。

 

また、こんな見方もあります。

占った状況が関係するということです。

臨産ということですから、これはもう出産間近です。

そうすれば、応期を判断するなら日と刻になるといことです・・

 

・・でも、実はまだ違う秘密の見方はあります。

それは、現在執筆中の note の『五行易実践編②』に書く予定です・・

 

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うーん、でもこんな表現するから五行易は難しいって言われるんだよな・・

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