卜筮正宗(ぼくぜいせいそう)の占例を読み解く①

今回は少し趣向を変えまして、五行易の名著である『卜筮正宗』の占例を読み解いて行きたいと思います。

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この本は非常に良い本ですが、何せちょっと古い本なので文体が難しく硬派すぎて現代人には読み解くのはかなり骨が折れます。

なので、あまり初心者にはオススメできません・・

どちらかというと、ある程度基礎が身についている方が読めば、五行易の理解を深めるのに良いかと思います。

まあ、私の見方とは違うところはありますが、五行易の細かいルールが書いてあり、しかも量が多いです。

特に病症・病体のところは、作者(王洪緒)が清代の医者ということで、かなり詳しく書いてあり参考になるかと思います。

では、この本の中の実際の占い例を私なりに解説していきます。

辰月丙申日に弟の病が業巳(すで)に危に臨むを占い、既済の革卦に之くを得るが如き。

すでに問いの文章が非常に読みにくいですね・・

平たく言えば、「辰月丙申日に弟の病気の吉凶を占って、水火既済が沢火革に変わるという卦を得た」ということです。

で、結果は

「此の卦は亥水の兄弟を用神と為す。辰月が之を剋し、申日が之を生じ、又、申金の動爻が之れを生じるのを得るのである。危に臨むとも救いが有り」と。

果して本日の酉の時に、名医の救活を得て亥日に全癒する。

弟なので用神は兄弟になります。

六親五類と用神

兄弟亥水は世爻にあります。

世爻は占った本人ですから、そこに兄弟があるということは、弟の病気を非常に気にかけているということです。

月は辰月で剋されてマイナスです。

日は申月で生じられてプラスです。

そうすれば、強さの判別がつきません。

次に卦の動きを見ていきます。

四爻に原神である父母申金が発動しました。

爻が一本だけ発動したということで、これは原神の独発です。

父母申金は月に生じられ、日と同性五行で強いです。

日は申金で原神の地支(十二支)と一致してわざわざ独発したということは、応期(物事の発生期)になりえます。

原神は自分を助けてくれるものなので、この場合は病気なので、治療者(医者)の可能性があります。

また、六獣の白虎も医療関係の意味があり、これは医者です。

結果では当日(申日)の酉刻に名医が現れたとのことでした。

そして、亥日に治ったとのことで、これは兄弟亥水と全く同じ十二支で、これも応期になります。

※応期などの基礎的なルールのことはコチラで↓

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