これは私の例です。ある日、風邪を引いて鼻水が止まりません。いつ治るかと占い、天沢履が乾為天に変わる卦を得ました。
世爻を用神とします。
世爻に子孫申金があって、五爻は肺や顔の爻位で、金は呼吸器系で、外卦の乾(天)も肺の意味があります。
申金は空亡で、空亡は漏れるの意味があり、玄武は冷えや水で鼻水が止まりません。
空亡(くうぼう)
十干と十二支を組み合わせれば、二つの十二支が余ること。旬空ともいう。日(辰)から空亡を導き出す。例えば、甲子旬なら最後の癸に当たる十二支が酉になる為、戌亥は空亡となる。基本的には空亡になった十二支が卦中に現れれば、活動を休止していると見る。空亡の期間中は他爻に対して生剋したり、他爻からの生剋も受けないが、空亡が明ければ実体化する。空亡になった爻が旺盛なら有用の空亡、衰弱しているなら無用の空亡と見る。空亡は吉凶・応期・象意などを表したりするので、五行易にとっては超重要な概念である。ちなみに意味は、無い・見えない・居ない・失う・透明・空洞・虚しいなどになる。
伏神の妻財子水(液体・水)が隠れるのも、その意味を強めます。
三爻に原神である兄弟丑土が発動し、土は鼻の意味があり、妻財子水と相合するのもその意味を強めます。
合(ごう)
二つ以上の天干・地支同士が力を合わせること。和合・協力・融合・重複・接着・引き合うなどの意味を持つが、場合によっては、ありがた迷惑・邪魔・足を引っ張り合うなどの意味にもなる。干合・支合・三合(局)の種類があるが、五行易で使うのは支合と三合。
日の子水が忌神である父母午火を冲して暗動して世爻を剋しますが、原神が独発して進神で連続相生になって良いです。
接続の相生
六爻占術では連続相生ともいう。原神と忌神が同時に発動し、忌神は原神を生じ原神は用神を生じること。忌神は原神を生じることを貪り、用神を剋することを忘れてしまう(貪生忘剋)。基本的には吉だが、忌神より原神が弱いと成立しない時があるので注意。
ですが、変爻の辰土が月破になるので、月破が解けなければ治らないでしょう。
占った日は11月3日で、11月7日に戌月から亥月に変わります。
なので、治るのは11月7日以降になると思います。
月破(げっぱ)
月建の十二支から冲されて、爻の十二支の気が破られること。例えば、土の十二支同士なら同じ五行になるので影響は少し軽くなるが、月が申で爻が寅だった場合には、冲と剋が同時に発生するため二重に弱くなる。原神も同時に弱ければ、逆に弱くなりすぎて強くなる場合もある。
結果
亥月に入ると、鼻水は治りました。しかし、11/21亥月癸巳日に急に高熱が出ました。熱はすぐに下がり、その後は咳の症状がダラダラと続き、亥月中に咳は治らず、子月(12/7)ぐらいまで時間がかかりました。



