五行易的 ”震為雷” の見方(64卦シリーズ-25)

前回は、強いリーダーのもとで、志を同じくする仲間が、一つの目標に邁進しているようであり、日本の高度成長期の企業を思い起こさせる天火同人でした。

私はその熱血さに少し引いてしまうのですが・・(汗)

 

今回は、

 

 

震為雷(しんいらい)

 

 

です。

 

下半分の内卦は震(しん)です。

上半分の外卦も震(しん)です。

震には雷鳴、轟き、振動の意味がありますから、それが二つ合わさるのですから、非常に激しく動く力です。

雷の形は龍に似ていますので、類似性があります。

震は龍の意味があり、龍は雨をつかさどる存在であり、雄たけびをあげる存在です。

また、雷は電気であり、一瞬たりとも留まっていられません。

これは運動そのものを表します。

 

爻位や六親から見ると、自分を表す世爻は六爻にあります。

六爻は天の意味で、世爻の戌土は十二運でいえば、火の墓になります。

火を墓に入れるということは、火をコントロールするということです。

ここでの火は太陽を表し、墓は太陽が隠れて見えなくなるということで、雲に遮られて太陽の光をコントロールされます。

また、電気の五行は火です。

光の五行も火です。

墓は集める、収蔵という意味がありますから、電気を集めて一気に集約して雷になるのです。

雷が落ちることは一瞬の出来事であり、それが何度も様々な形に変化し、位置を変え動きます。

これはある種の動き、すなわち運動自体を表します。

 

六親の官鬼は雷を意味します。

官鬼の五行は金であり、金は音、声の意味で、これは雷鳴です。

五爻は尊位であり、偉い爻位で力が強いです。

世爻は天の爻位である六爻にあります。

戌土があり、これは乾(戌亥)の方角です。

乾も天の意味があり、その意味を強めます。

戌土は五爻の官鬼申金を生じて、相生関係です。

これは天からの音、すなわち雷鳴を表します。

雷鳴は轟きと振動も伴います。

なので、震動、怒る、変化、驚く、衝動、興奮、運動などの意味に派生するのです。

 

 

この卦はいわゆる六冲卦(八純卦)ということで、不安定、闘争、不和、離れるなどの意味があります。

※初爻と四爻、二爻と五爻、三爻と六爻の地支同士が相冲関係になるのを六冲卦といいます。

 

 

※五行易は月日の十二支からの影響を見て、用神が強いか弱いかで吉凶を判断しますので、下記の説明は鵜呑みにせず、参考程度に留めてください。あくまで、卦自体の象、六親、爻位の関係性から見た仮の吉凶ということです。

 

仕事運 ★★★ 用神は官鬼

悪くないです。

官鬼が尊位である五爻にあり、世爻と相生関係(土生金)だからです。

ですが、官鬼の五行は金であり、世爻は土です。

これは、土が金を生む(他の生剋より少し時間がかかる)ということで、官鬼を強くするには、世爻の継続的な努力が必要ということになります。

 

 

異性運

男性の場合 ★★★ 用神は妻財

悪くないです。

世爻に妻財があるので、これは妻や彼女を持っている証となります。

しかし、相手を意味する応爻と相冲関係であり、これは不安定な間柄ということです。

そして六爻は退出、やる気が無い、終わりを意味するので、相手に対してのモチベーションが低下しやすい暗示です。

刺激的な恋愛が好みであれば、悪くない卦になります。

 

女性の場合 ★★★ 用神は官鬼

悪くないです。

しかし、官鬼が金で、世爻が土ですから、良い関係を築いていくには、ある程度の努力が必要です。

が、世爻と応爻が相冲関係なので、不安定な間柄になりやすいです。

刺激的な恋愛が好みであれば、悪くない卦になります。

 

金運 ★★★ 用神は妻財

悪くないです。

お金の意味のある妻財が世爻にあり、これは手元にお金がある意味になります。

が、六爻は終わり、最後、消える、というの意味になりますので、爻位自体の強さは五爻に比べて弱くなります。

なので、持っているお金はあまり多くはない暗示になります。

相手を意味する応爻にも妻財があり、世爻と十二支が相冲していますので、お金がらみの争いなどが起きやすい暗示になります。

 

学業運 ★★★ 勉強、資格などの用神は父母、試験は官鬼

あまり良くないです。

勉学、資格の意味のある父母の水を、世爻の土が剋してしまうからです(土剋水)。

世爻が六爻にあり、父母を剋するということは、勉強がイヤになってしまうという暗示です。

 

試験の場合は、合格の意味のある官鬼が五爻にあり、悪くないです。

が、世爻が土で、官鬼申金の原神であるということから、合格するには非常に努力が必要になります。

 

外出運 ★★★ 用神は世爻

世爻の強さ次第ですが、世爻と応爻の十二支が相冲して、不安定(六冲卦)な外出になりやすいです。

 

創造力・アイデア運 ★★★★★ 用神は子孫

かなり良いです。

世爻は戌土で子孫の五行は火であり、火は土を生じて良好な作用をしています。

また、戌土は十二運で見れば火の墓であり、墓は『手に入れる』という意味で、自分が望んだときにアイデアが浮かんできたり、創造力を発揮しやすいです。

また、震為雷は六冲卦であり、非常に刺激的な卦です。

これは、あなたが動けば動くほど、無意識が活性化して有利に働くでしょう。

 

健康運 用神は世爻

世爻の強さ次第です。

世爻が弱ければ、戌土が火の墓ということで、心臓、血液関係の病気にかかりやすくなります。

二爻は足の意味があり、兄弟も足、震も足の意味があります。

よって、二爻が動爻になれば、世爻を剋してしまうので(木剋土)、足の怪我や病気に注意です。

三爻は寝床の意味があります。

世爻と相冲関係になり、落ち着いて眠れないという暗示になるので、睡眠の質が悪くなります。

 

コメントを残す