前回はペットの寿命の例でした。
今回は卦の組み合わせは似ているのですが、結果が違ったという興味深い例を紹介したいと思います。
ある女性はペットの老犬が食欲が無いので、心配して占いました。
卦は水風井です。
ペットなので、子孫を用神とします。
子孫午火は四爻に隠れて伏神です。
月は丑土で日は酉金で、子孫を生じたり剋したりしていません。
次に原神の兄弟寅木を見ます。
兄弟寅木も二爻に隠れて伏神です。
日に剋されて弱いです。
相合的に見れば、あまり良くないです。
ここで前回の亀の例を出します。
この例も子孫と兄弟共に伏神で隠れて、今回の例と似ていますね。
このままでは老犬が亡くなってしまいそうですが、亀の場合と老犬の場合は違うところがあります。
もう一度、老犬の卦を出します。
伏神の場合は本卦に隠れていますから、基本的には外に出てくれば吉になります。
亀の例は子孫、兄弟共に飛神に剋されていました。
老犬の場合はどうでしょう?
子孫午火の飛神は官鬼申金であり、午火が申金を剋しています。
伏神が飛神を剋すると、外に出やすくなります。
兄弟寅木の飛神は父母亥水であり、寅木が亥水か生じられています。
伏神が飛神から生じられると、これも外に出やすくなります。
また、年をとったペット(人間も含む生物)の場合には、生命力は強くないです。
なので、病気にかかって弱くなっているのに、月日や動爻に生じられたりして、変に用神が強い卦は注意しなければいけません。
夕日が非常に輝くように、もう寿命が残されてない可能性が高くなります。
今回の場合は、子孫は月日の助けが無く少し弱いです。
そして、動爻も一切ありません。
それと、伏神から不利な影響を受けないので大丈夫です。
また、この卦は水風井です。
水風井は井戸で、飲食関係の意味があります。
食欲が無い時に水風井の卦が出れば、良い意味になります。
結果ですが、しばらくしたらエサを食べるようになり、元気になったそうです。
もう一つ、用神を無視したトリッキーな見方もあります。
世爻は占った女性です。
世爻の地支が戌土です。
戌土→犬 ということで、ダイレクトに犬の意味です。
これは、女性が犬を飼っていることを表します。
月が丑土で、戌土が同じ五行に助けられます。
妻財は食べ物です。
五爻は五官です。
これは、食事をするという意味になり、老犬がエサを食べることを表します。