先日の台風19号について占った例です。
問いは「台風19号は関東に上陸するか?」です。
普通なら台風は風なので、用神は兄弟です。
災害の規模、被害があるかどうか?などを見る場合には、災いの意味のある官鬼を見ます。
この卦は兄弟は卦に二つあり、日に生じられて強く、六爻の巳火が発動して空亡に変わり、弱くなります。
なので、関東には上陸しない・・・
と判断してはダメです。
卦を見ると、妻財酉金が発動しています。
月と同じで強くて回頭生であり、しかも巳、酉、丑と金局の三合局が揃って、卦中で最強です。
なので、妻財酉金を中心で見たほうが良いことになります。
なぜなら、何の意味もなく三合局が発動するわけないし、兄弟巳火が妻財酉金に変わり、金の三合局の一役を担っているからです。
なので、台風は上陸するという判断になります。
※妻財が空亡なのは、まだ台風が来ていないという意味です
結果
甲戌月壬午日戌刻に伊豆半島に上陸しました。
今回の台風は風の被害というよりも、大雨の被害が酷かったですね。
その理由を卦から探します。
まず、妻財の五行は金で水を生じます。
三合局は集まる、集中という意味があります。
妻財自体にも玄武があり、玄武は水関係の意味です。
なので、今回の台風の雨量が凄かったのでしょう。
また、初爻の父母寅木は建物で勾陳は建築関係の意味があり、強い妻財酉金に剋されて壊されて各地で大きな被害がでました。
あ~これは初心者には混乱ものですね。
卦をいったん出してみないと用神がはっきりしないわけですね。。。
この場合、結局用神は金局にむちゃくちゃ相生される官鬼ってことかな?
それとも妻財ですか?
それと三合局は巳酉丑の内の巳は火に生じられ長生され強く、
酉はもちろん月と同性五行と帝旺で強められて、
かつ動爻なので金局の中心に君臨しますが、
丑は日に剋され月からは援助もなく弱いのですが、動爻だからか土だからか
三合局を形成する一員としてOKなのでしょうか?
その辺りの理屈が良く分からないのです。
用神が変わるのはそんなに頻繁ではないですが、もともとの用神とあまり関係のない六親が動爻になった場合には注意しなければなりません。動爻は物事の動きを意味しますから。
ある程度五行易が判断できるようになったら、今回の例のように柔軟性を持って卦を見ていくことが必要になってきます。
また、占う時の問い方、意識のあり方も関係してきます。
今回の場合には、天気予報では超強力な台風と予想されていましたから、私が災害を心配する意識もあったと思います。
となると、その情報も卦が表現することになります。
台風は風の意味のある兄弟、雨のある父母を基本的に見ますが、今回は妻財が兄弟と共に三合局になっています。
今回の台風は雨の被害が甚大でしたが、雨の意味のある父母から見れば、月日から見れば生剋は一対一で
強い妻財に剋されて、子孫辰土(晴れ)が発動して回頭生になり、雨はあまり降らないことになってしまいます。
また、災害の意味の官鬼は強いですが、伏神で隠れて日の寅木と相合して、外に出にくくなって大きい災害は起きないことになってしまいます。
この卦で一番特徴があるのは、妻財酉金が三合局になって父母寅木を剋することです。
父母は建物、建築の意味があり、初爻は地盤、地面の意味です。
玄武が臨んだ妻財が剋することにより、水関係のことで家や建物や地面が崩れて被害が出ることを表します。
実はこのパターンは地震の占いのパターンに似ています。
地震の場合も大きな地震なら家や地面が崩れることになりますので、災害系の占いで強い妻財が父母を剋する時は注意して見なければいけません。
卦が六冲卦に変わるのも、激しい、壊れるの意味があります。
坤為地も大地の意味があります。
また、自分の安全なら世爻を見ます。
兄弟午火があり、日から生じられて強くて、世爻の忌神である官鬼が隠れて日から相合されて、大丈夫という判断にもなります。