久しぶりに増刪卜易を読み解いて行きたいと思います。
第一百十一 入宅する六親の吉凶の章
意訳
占者「この日の入宅には卯木が暗動しており、父母が剋されるのである」
彼「これでは、他の日に改めたほうが良いのではないのか」
占者「必ずしも日を改めなくても、この日は寅卯の時が吉であり、申の時もまた吉である。あなたは寅卯の時に入宅し、父母を申の時に入宅させれば清安を保つであろう」
彼「なぜ?」
占者「申時は卯木は絶になり、父母の未土は長生で吉となるのである。入宅の時には父母の寝床を西南にするべきである」
その後の十七年間は平安に暮らせたようだ。
入居日の吉凶を占った例ですね。
妻財卯木は月に生じられて強いです。
日に冲されて暗動して世爻を生じていますので、寅卯の刻に入居すれは良いです。
父母は自分の親で、妻財卯木が暗動して剋するので、寅卯の時刻に共に入居するのは親の健康に悪影響があります。
申刻であれば、卯木を剋して絶になって悪影響を弱め、同時に長生で父母を強くします。
また寝床は西南にすれば、申と未の方角でこれも父母に有利になるのです。
これは時刻と方角を上手く使って改善した例です。