今回は日本の五行易・断易の二大流派である諸口流納甲易の創始者の本を読み解いていきたいと思います。
諸口悦久実占録(一)は原書房に売っていると思いますので、興味のある方はぜひ。
占例24 猫の病を占う
・子水子孫を用神とす。
・辰の忌神、退神に化す。吉なり。明日の辰刻に癒ゆ。
果して然り
・その故は、辰空亡ゆえ出空の刻退く。而して明日は丙申の日、長生に逢う故なり。
猫の病気を占う時点で、かなり親近感が湧きます。
用神はもちろん子孫子水ですね。
月は午火で子水は冲されて月破で日に剋されて弱いです。
普通なら治りません。
が、この卦は忌神の父母辰土が空亡で独発して退神になりました。
子孫はかなり弱いですから、わざわざ忌神が独発する必要はありません。
ということは、強い忌神が退神になることで病気が去っていく象を伝えたのでしょう。
なので病気は治ります。
翌日は申日で、用神の長生で生じるので有利です。
辰土が空亡なので応期になり、辰刻に治ると判断したのでしょう。