この前、たまたまスマートニュースを見ていたら、この記事が目に止まりました。
https://ddnavi.com/review/584459/a/
『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』という本のレビュー記事なのですが、なにせこの本のタイトルが長くて過激です。
最近、女性作家の著作や作品に触れることが多いので、興味を持ってibooksで即効ダウンロードして読んでみました。
うーん・・面白い!
※おもしろく感じてしまったのは、私が男だからかも知れませんが・・
というのが率直な感想です。
いちいち表現が過激なのですが、著者の豊かな言語感覚と全体の構成の巧みさで、下品にならない紙一重で抑えているのは好印象です。
女性がこの世という過酷なゲームを生きにくための攻略本(底スペック向け自己啓発本、著者談)、またはツンデレ女性応援本(ツンのほうがかなり多い)です。
下手な占いのアドバイスよりもよっぽど役に立つと思います・・(汗)
否定、否定、否定のオンパレードで読む人によっては耐え切れないかもしれません。
でも、我慢して読み続けていくと作者の真意が浮かび上がってきます。
お前は馬鹿でブスで貧乏だからどうせ大したものにもなれない、夢を見るな、身の程をわきまえて生きろ・・と言いつつ、否定(陰)しつくした先にどうしようもない人間という存在を肯定(陽)しているように思えます・・そうブッダのように。
ゲームは過酷なほどクリアした時の嬉しさは格別なように、読了後の妙な開放感もさもありなん。
また、本の前半に『運』(陰徳系)に言及する箇所があったのは驚きましたが・・・まあ、そうなるだろうね・・人間は年齢を重ねるにしたがって運の存在の重みを感じるものですから・・・
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おそらく反撃されても跳ね返せる鎧をまとった人だろうと思いましたが、どうもそんな感じらしいですね。鎧と書いたのは、まとうものは大抵人工物だからです。
ブスでバカとか、だいたい基準にしている美意識が世間一般的ですよね。
例えばイボイノシシだって、乾期にペラペラになった体で膝を折り子供にお乳を飲ませている姿は崇高で美しいですよ。見せかけではなく真に美しいと思われるには大変な修行がいるのではないでしょうか?
著者はお母さんですかね?