占いと引き寄せの珍道中⑨(レンタルルーム)

前回からの続きです。

紛失した黒いリュックを受け取れるのは、翌日の7:35から。

それまでは、この神田駅で一夜を過ごさなければならない。

漫画喫茶も良いが、翌日は仕事が入っているし、多分ノイズが多くて熟睡できないだろう。

じゃあ、ビジネスホテルは?

駄目だ、所持金が少なくて、泊まれないだろう。

他には無いのだろうか?

とスマホをググって調べてみたら、

 

レンタルルーム

 

の文字が目に飛び込んできた。

ん?なんだろうな、その言葉初めて聴くけど。

部屋を借りる(直訳)?

説明文を良く読んで見ると、一泊5000円で泊まれるらしい。

うーん、予算的には大丈夫だ。

とりあえず行って見るかぁ。

 

そこは雑居ビルの中にあり、怪しいスキンヘッドのおじさんが受付をしていた。

私「あのー、泊まりたいのですが・・」

おじさん「一泊5000円になります。それと、シャワーを使うのだったら、追加で300円だね」

私「じゃあ、それでお願いします」

おじさん「今は部屋がいっぱいだから、30分後ぐらいに来てくれる?」

 

入り口付近のベンチで一服しながら待っていると、酔っ払いの若めのサラリーマンが近くのエレベーターから出てきて、フラフラと受付の方に入っていこうとしたら、

おじさん「はいはい、おたく何しに来たの?ここ使わないんだったら出てって」

と慣れた感じで追い出す。

 

しばらくして、さっき追い出したはずの酔っ払いリーマンが再びエレベーターから降りてくる。

それに気づいたおじさんは、すこし語気を強めながら、

 

 

「いいかげんにしてくれる?帰った、帰った」

 

 

両手を突き出す感じのまま素早く前に移動し、有無を言わさず酔っ払いを追い出す。

その一連の動作を見て、私は「すげー、慣れているな。おじさん、夜の世界が長そう」と思い、見事に本能的というか、野生の動物が縄張りを守る時の純粋な殺気と似たものを感じ、一瞬拍手喝采をしそうになった。

 

「お客さん、空きましたよ」

 

頼もしいおじさんの声が聞こえ、部屋の番号を告げられ行ってみると・・

 

どうみても、これ簡易的なラブホじゃん・・

 

そういえば、入り口で待っている時に、水商売っぽい女性が部屋から出てきたあと、5分後ぐらいに同じ部屋からサラリーマンが出てきたなぁ・・

・・・

ははーん、そういう感じに使っているのね・・

こういう深夜のリアリズムは嫌いじゃないなぁ・・・

 

そんなことをつらつら思いながら、神田の夜は更けていきました。

 

 

まだ続くよ。

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