断易精義の占例です。
意訳
近時の占にての求財においては、世爻が妻財の剋を受くるを吉とするも、終身の財運の場合には吉とはしない。
この卦の世爻申金は父母を持ち、辛苦絶えぬ象にして休囚して日冲に逢う。
果して、この人は財を得ることが出来ず、午年に病にて亡くなった。
終身の財運で妻財が世爻を剋するのは良くないです。
剋されるのは、お金で苦労する暗示になります。
父母は苦労、努力などの意味があります。
五爻は道の爻位で、月日から見れば申金は駅馬になりますから、あちこち移動して不安定な人生です。
世爻が月の午火に剋され、日の絶で世爻がかなり弱いので、金運よりも本人の安否が重要ですから、卦はそれを優先して表したのでしょう。