現在はクラシック音楽をメインに聴いていますが、その他の音楽もたくさん聴いてきました。
特に学生の頃一番聴いていたのがテクノ音楽ですね。
そのテクノを聴くきっかけになったのが、
VITAMIN 電気グルーヴ
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だったんですね。
当時始めて聞いたときはその電子音楽の新鮮さに衝撃を受けた覚えがあります。
それからは、テクノ音楽にはまって浴びるように聴くようになりました。
でも、電気グルーヴのアルバムはこれしか買ってません(汗)。
なぜかというと、ヴォーカルが入っているからです。
どうしても、テクノ音楽を聴くようになると、電子音自体の音質やリズムに快感を覚えるようになってきたんです。
そうすると、ヴォーカルに違和感を感じるようになり、電気グルーヴはあまり聴かなくなりました。
でも、電気グルーヴの音楽性は好きでしたので、必然的に石野卓球だけは興味があったのです。
そのときに石野卓球を好きになる決定打となったのが・・
MIX-UP(1)feat.DJ.石野卓球
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ですね。
残念ながら今は絶版で中古しかないです・・
石野卓球はテクノ音楽を日本に広めたテクノ伝道者として有名ですね。
世界的なアーティストなので、いまさら説明はいらないかもしれません。
このMIX-UPは国内外の有名なテクノアーティストに各自リミックスさせたコンセプトアルバムですね。
まあ、クラブやなんかでのDJのプレイを一枚のCDにまとめたものになります。
これがスゴいアルバムなんですよね。
ノリと電子音のおもしろさが渾然一体となって迫ってくるようなアルバムです。
また、テクノ音楽の発祥はもちろん西洋ですが、なんだか電子音バリバリなのにまるで日本の奇祭に3倍速で参加しているような錯覚にとらわれます。
このアルバムの影響もあり国内外のテクノ音楽をしばらく聴いていました。
ですが、興味が他のジャンルに移ったこともあり、いつのまにか石野卓球を含むテクノ音楽はあまり聴かなくなっていました。
ある日、Applemusicを見ていたら新譜紹介のところで石野卓球を見かけたんです。
それが、
LUNATIQUE 石野卓球
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でした。
私はApplemusicの定額会員に入ってますから、早速聴いてみました。
これが、
メチャクチャいいアルバムなんです。
石野卓球はここまで進化していたのかと驚愕しました。
音自体はあまり派手なアルバムではありません。
別にそんなノリのいいアルバムでもありません。
全体的な印象をいえば、
むしろ地味です。
LUNATIQUEのリミックスアルバムである
EUQITANUL
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のほうがノリがよくてゴージャスな印象を受けます。
それなのに、なんでそんなに衝撃をうけたかというと・・
世界初、桃源郷に至ったテクノ音楽だったからです。
石野卓球はインタヴューで、このアルバムはエロティックや狂気がメインテーマになってるって言っていましたが、このアルバムを聴いていると確かに感じることは感じます。
でもですね、それは直接的なエロティシズムではなくて間接的な感じがするんです・・
・・と考えていたら、ふと思い出したエピソードがありました。
今昔物語の久米仙人ですね。
簡単に説明します。
ある日、久米仙人が空を飛んでいたら、吉野川で若い女が洗濯をしていました。
洗濯するために、女が着物をたくし上げていたので、太ももの輝くような白さを見て欲望がわき、集中力を失い女の前に墜落します。
久米仙人はその女を妻として、普通の人になりその地に留まったという話です。
どうでしょうか、このほのぼのとした味わいのある物語は。
LUNATIQUEというアルバムは、この久米仙人の境地に近いものがあると思うんですよ。
現実こそ桃源郷という境地ですね。
最後に石野卓球で絶対聴いてほしい傑作曲があります。
IN YER MEMORY
IN YER MEMORY mp3 新品価格 |
メモリーズ ― オリジナル・モーション・ピクチャー・サウンドトラック 新品価格 |
です。
これは、オムニバスアニメ映画である
MEMORIES 大友克洋
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の挿入曲ですね。
このIN YER MEMORYという曲を聴いてもらえれば、石野卓球が他の凡百のアーティストとは違う天才だと認識してもらえると思います。
あ、もちろん映画もおもしろいですからオススメです。
特に彼女の思い出(監督:森本 晃司、脚本:今敏)が傑作ですね。